Tokyo Midtown Design Hub

デザインイノベーション研究セミナー開催



デザインイノベーション研究セミナー

デザイン・イノベーションの未来

−デザイン活動の定量的把握とイノベーションにおけるデザインの役割−

インターナショナル・デザイン・リエゾンセンターの連携機関である九州大学と共同でイノベーションをテーマにしたオープンセミナーを開催します。多くの方のご参加をお待ちしてます。

 

講演要旨:
製品開発力がイノベーションの重要な源泉であり、製品を構成する技術の開発力が企業の競争優位を構築する重要な要素であることはよく知られている。しかし、技術が優れていても競争優位を確保するとは限らない。一方で、近年、特に製品デザインの秀逸さが競争力に結実する事例が見受けられるようになってきている。

「デザイン活動は企業が魅力的な新製品を開発し、競争優位を実現するために欠かせない」という主張は、どの程度確かなのだろうか。新製品・サービスを開発し、市場に提供する主たる組織は企業であるが、企業のデザイン活動に関する研究、特に定量的な把握はこれまで十分でなかった。

セミナー前半では、発表者がこれまで実施してきたデザイン活動に関する定量的なアプローチで実施した研究の結果を報告する。主な発表内容は下記の通りである。

*研究開発活動を実施する企業約3500社を対象として行った質問票調査の結果、明らかとなったデザイン活動の規模や組織構造の特徴についての紹介

*デザイン活動とイノベーションとの関係を分析した結果、一定条件下ではあるが、デザイン活動がイノベーションを促進する効果があることが明らかとなった。この研究結果についての紹介

*デザイン活動と製品開発活動の共進化に関するマネジメントモデルの提示

*分析結果を踏まえた、デザインマネジメントに関する実務的インプリケーション、デザイン政策・科学技術政策に関する政策的インプリケーションの紹介

また、後半では、デザインマネジメントに関する今後の研究の予定について紹介する。また、今後、デザインマネジメントとイノベーションに関する研究会の立ち上げを計画している。これについて紹介をしたい。


日時:2013年4月22日(月)15:00-17:00


会場:インターナショナル・デザイン・リエゾンセンター
(東京ミッドタウン・タワー5F  デザインハブ内)

講演者:九州大学 科学技術イノベーション政策教育研究センター 助教 長谷川光一

対象者:主に企業にてデザイン活動・製品開発活動に携わっている方、デザイン政策に携わる方を対象としたお話を致します。募集人数:50名(先着順)

参加費:無料

申し込み方法:メールタイトルに「デザインイノベーション研究セミナー参加希望」とご記入の上、
1)お名前 2)ご所属 3)ご連絡先
を書いて、下記メールアドレスにお申し込みください。
hasegawa@sti.kyushu-u.ac.jp (@を半角のものに差し替えてメールをお送りください)

講演者プロフィール:
北陸先端科学技術大学院大学博士後期課程終了(2004) 博士(知識科学)取得

公的シンクタンクを経験後、2007年に文部科学省科学技術政策研究所第2研究グループ研究員として着任。政府統計「民間企業の研究活動に関する調査」を担当し、企業の研究活動に関する統計業務に携わる。主要研究テーマはデザインマネジメントに関する研究、企業の研究活動に関する研究、産学連携活動の実証研究など。
企業のデザインマネジメントに関する政府統計を始めて構築し、デザイン活動の定量的把握とデザイン活動が持つ機能や効果の研究に取り組む。
2012年、九州大学科学技術イノベーション政策教育研究センター助教として着任。デザインマネジメントに関する研究を継続的に実施している。
学術貢献:研究・技術計画学会 編集委員