Tokyo Midtown Design Hub

インターナショナル・デザイン・シンポジウム2009



インターナショナル・デザイン・シンポジウム 2009
Creative Synergy -デザインの相乗効果-

 
インターナショナル・デザイン・リエゾンセンターでは、昨年度に引き続き本年度も国際シンポジウムを開催いたします。当センターでは開設以来、様々なセミナーを行ってきました。このセミナーによって、連携している様々な海外大学の最新の理論に触れることができました。では、次に一体何をすべきか?それは、 このセンターに集まる様々でクリエイティブな集合知をより新たな活動へと活かす、つまり「集合知のスパイラルアップ」が必要なのではないでしょう か?
2009年のインターナショナル・デザイン・シンポジウムでは、連携している6つの海外機関に加え、様々な海外機関や有識者をお招きし、「新たなデザ イナーのカタチ」そして「新たなデザイナーのコミュニティのカタチ」について議論します。
1st Day’s Theme
「A New Standard of Designer」
(デザイナーの新たなスタンダード)
2nd Day’s Theme
「Designing Creativity」
(創造性をデザインする)


期日:2009年1月29・30日 13:00-18:00
開催場所:東京ミッドタウン4F カンファレンスRoom1~4
通訳:同時通訳
主催:財団法人日本産業デザイン振興会
協力:
Design Hub
財団法人JKA
東京都

参加費:5,000円(2日間通し)

定員:80名

スケジュール(2009年1月6日現在)

1st Day : 2009年1月29日(木)

「A New Standard of Designer」
(デザイナーの新たなスタンダード)
これからの社会において「創造性」は非常に重要な問題となる。昨年のシンポジウムでも「Creative Economy」「Creative Industry」などのキーワードが挙がった。これらはすべて都市の一機能であり、最終的には「Creative City」へと広げて考えることができる。つまり、都市が経済的にも産業的にも活性化するためには「創造性」が重要な要素となる。
さて、そのような状況を念頭に「デザイナー」というものを振り返った場合、そのスキルの核は「創造性」にある。これは、デザイナーであれば誰もが自認するところである。つまり、Creative Cityにおいてデザイナーは、その中心的な存在となりうる人材である。
そのような状況下において、「次のデザイナー像に必要な要素」と「その育成方法」とはいかなるものであろうか?それは単に学生の教育という点に収まることではない。社会人教育をはじめ、産学連携などのコラボレーションを通したトータルな人材育成など、その手法は様々に考えることができる。もちろん、それぞれの手法には強み、弱みが存在し、その目的によって取るべき方法は様々である。
シンポジウム初日となるこの日は、様々な海外の機関が考える「これからのデザイナーに必要な能力」についてお話しいただくと同時に、「それぞれがその育成に対して担っている役割」についてお話しいただく。また、セッションではそれらを踏まえ、「次のデザイナー像」について議論する。
また、本件は東京都主催の「スキルスタンダード事業」に関連したものであり、開催時に本事業の中間報告を行う。

スケジュール(※プログラムは変更になる場合があります。)
13:00 主催者挨拶
13:05 スキルスタンダード調査の中間報告と議題提示
13:35 次のデザイナー像に必要な要素とその育成方法に関する所見・提案(各校10分)

Part.1 Design Researcher(デザインリサーチャー育成)

■デルフト工科大学(オランダ:Faculty of Industrial Design Engineering, Delft University of Technology)
■成功大学(台湾:National Cheng Kung University)
■KAIST(韓国:Korea Advanced Institute of Science & Technology)
■南洋理工大学(シンガポール:Nanyang University)
Part.2 Design Professional(デザインプロフェッショナル育成)

■ヘルシンキ芸術デザイン大学 (フィンランド:University of Art and Design Helsinki)
■CCS(アメリカ:College for Creative Studies)
■ 清華大学美術学院(中国:Academy of Arts and Design, Tsinghua University)
■上海交通大学(中国:Shanghai Jiaotong Daxue)
Part 3. Design&Business(デザインと経営)

■イリノイ工科大学 インスティテュートオブデザイン(米国:Institute of Design, Illinois Institute of Technology)
■プラットインスティテュート(米国:Graduate Program in Design Management Pratt Institute)
■ツォルフェライン・スクール・オブ・マネジメント・アンド・デザイン(ドイツ:Zollverein School of Management and Design gGmbH)

15:55 休憩
16:30 ディスカッション(次のデザイナー像に必要な要素とその育成方法)

パネラー:リエゾンセンター参加研究教育機関 教授陣
司会:千葉大学 教授 渡辺誠

17:30 ラップアップ
18:00 終了

18:00 レセプション

2nd Day : 2009年1月30日(金)

「Designing Creativity」
(創造性をデザインする)
世界を覆い尽くす未曾有の不況に象徴されるように、未来の不確実性はますます高まり、変化のインパクトも過去に類を見ないものとなっている。この視界不良はいま、企業活動における最大の不安要因と言っても過言でないだろう。
しかし裏を返せば、このような状況は企業にとって大きなイノベーションを成し遂げるチャンスとも考えられないか。過去のしがらみを断ち切り、新たな一歩を踏み出す機会に我々は直面しているのではないか。本セッションではこの困難な時代にイノベーションを成し遂げる上で不可欠な、産業における創造性のあり方、扱い方について、前日に引き続き、議論を進める。
創造性へのアプローチは幅広いが、本セッションではデザイナーあるいはデザインのステークホルダーという観点から、以下の2つのトピックに焦点を当てる。

1.創造性のインプット - デザイン・イノベーションの源を巡って
デザインを通じたイノベーションの実現に、有効なインスピレーションをもたらす方法を議論する。とりわけ、「自分が知らないことを知らない世界」からのビュー、すなわちアウトサイド・インの視点は、不透明な未来を見通し、新しい価値を創造する上で特に有効だろう。本トピックでは、このような視点を得る上で有用な方法を実践する実務家/研究者を招き、方法論の概要、実践ケースの紹介等を行う。また、パネル・ディスカッションを通じ、各人のアプローチの触発によるシナジーの姿を探る。

講演者/パネリスト(予定)

丸山幸伸(日立製作所)
粟田恵吾(博報堂イノベーション・ラボ)
紺野登(KIRO)
司会

田村大(博報堂イノベーション・ラボ)

2.創造コミュニティのデザイン - 持続的な創造を育む関係性をひも解く
持続的な創造性の発揮を支えるコミュニティのメカニズム、及びその実践を議論する。各専門領域に分化したピラミッド型のヒエラルキーを持つ従来のデザインコミュニティは制度疲労をきたし、代わって多様な専門性を持つメンバーが協調的な活動を通じてビジネス機会を創出・発展する、「自給自足型」の新しいコミュニティ・モデルが注目を集めている。本トピックでは、このようなコミュニティを生み、活動を進める組織より講演者を招き、各組織の特徴、日ごろの活動等の紹介を行う。また、パネル・ディスカッションを通じ、本コミュニティ・モデルの可能性、課題等について意見交換を行う。

講演者/パネリスト(予定)

馬場正尊(Open A)
西村佳哲(Living World)
前田邦宏(関心空間)
岩嵜博論(博報堂イノベーション・ラボ)
中西泰人(慶応大学SFC)
司会

田村大(博報堂イノベーション・ラボ)

スケジュール(※プログラムは変更になる場合があります。)
13:00 主催者挨拶
13:05 トピック-1:各スピーカー講演15分×4名
14:05 トピック-1:議論の方向付け(10分)
14:15 トピック-1:パネル・ディスカッション(60分)
15:15 質疑・会場とのディスカッション(15分)

15:30 休憩

15:45 トピック-2:各スピーカー講演10分×5名
16:35 トピック-2:議論の方向付け(10分)
16:45 トピック-2:パネル・ディスカッション(60分)

17:45 質疑・会場とのディスカッション
18:00 ラップアップ
18:10 終了