仮面に命を吹き込むワークショップ
- 開催年:2024
- 企画:多摩美術大学 TUB
- タグ:ワークショップ
「Tama Design University」Division of Play Designの活動として、 多摩美術大学 TUBにて、仮面による「変身」の体験を通して「自然・モノとの一体化」を体験するワークショップ(11月より連続全3回)を開催いたします。
●はじめに
酷暑、豪雨、洪水、地震…近年わたしたちは、自然の猛威を感じずにはいられません。一方、これだけ自然について意識するようになった今も、日々の暮らしの中で自然を実感することは多くはありません。
自然と密接に関わり暮らす人たちにとって、山、川、海…それらは脅威であり、同時に暮らしの糧でもあります。都会的な暮らしの中では、ほとんどのものが自分が暮らす土地以外からやってきますが、そうしたものたちも、素材を辿っていけば、各地の自然の育んだ恵みにつながります。どうしたら、わたしたちは、自然と暮らしを結びつけ、自分の事として向き合うことができるのでしょうか。
そんな思索の中で出会ったモチーフが「仮面」です。古くから祝祭や儀礼で用いられる仮面は、「自然と一体になる」「人ならざるモノへ変身する」媒介となります。本ワークショップでは「仮面」を学び、身の回りの素材で「仮面」を作ります。その過程や仮面を装うことで、わたしたちが「自然」をどのように見つめ直し、何を感じるのかを探っていきます。
仮面に命を吹き込むワークショップ
会 場:多摩美術大学 TUB (ミッドタウン・タワー5階 デザインハブ内)
日 時:連続した全3回となります。※全3回のすべてに継続的に参加できる方を優先させていただきます。
1日目 2024年11月10日(日) 13:00~16:00
(内容:多摩美術大学芸術学科教授安藤礼二先生による講義と質疑応答「仮面と変身」 / 素材の発見と仮面の下絵描き)
2日目 2024年11月17日(日) 13:00~16:00
(内容:仮面の成形 / 仮面の塗装)
3日目 2024年12月8日(日) 13:00~16:00
(内容:仮面の装飾 / 仮面の装着と写真撮影および体験のまとめ)
定 員:10人
参加費:6,000円
持ち物:
1日目は講義とアイデア出しになりますので、特にご準備いただくものはございません。
詳細は1日目に説明がございますが、2日目以降は仮面の飾り用の材料をご持参いただきます。塗装や接着作業になりますので、よごれてもよい格好、もしくはエプロン等をご持参ください。砂などの粉塵が出る場合があります。こちらでもマスクの準備はございますが、気になる方はマスク等をお持ちください。
申込み方法:下記Peatixリンクよりお申し込みください。
https://peatix.com/event/4166453/
※全3回のすべてに継続的に参加できる方を優先させていただきます。
※お子様の参加は、小学校4年生以上、また保護者の方の同伴をお願いいたします。
※完成した仮面は、東京ミッドタウン デザインHUBにて12月に行う展覧会内で展示させていただきます。(展覧会終了後に返却いたします。)
講師プロフィール
坂井治(アニメーション・絵本作家)
多摩美術大学デザイン科グラフィックデザイン専攻卒。
アニメーション・絵本作家。映像企画・演出、ワークショップなど手がける。国立科学博物館地球館「地球史ナビゲーター」映像演出、NHKみんなのうた「カッパはしっている」、絵本 『13800000000年きみのたび』(光文社)など。
髙橋慶成(NULL・YTRO DESIGN INSTITUTE)
多摩美術大学デザイン科グラフィックデザイン専攻卒。University of the Arts London Camberwell College of Arts MA Illustration卒。
クリエイティブディレクション、アートディレクション、デザイン。
YTRO DESIGN INSTITUTE共同代表。NULL代表。
●「むかしめがね」とは?
(本ワークショップ講師の、坂井治と髙橋慶成によるプロジェクトです)
昔も今も、私たちの暮らしは自然と共にあります。
山、川、海、土、草木に獣 …その土地にある自然を恵みとして、先人たちは集落をつくり、生業をつくり、固有の文化を育んできました。時に荒ぶる自然を知恵と技で受けとめ、脈々と繋がれてきた暮らし。こうした自然を畏れ敬う感覚、そこから生まれる想像力を、現代に生きる私たちは、忘れてしまっているように思います。
「むかしめがね」は日本各地に今も残る民俗文化や伝承から、人と自然の共生のあり方を見つめ、アニメーションをはじめとした表現を探るプロジェクトです。
むかしめがね 伊豆大島編
・企画概要 https://hub.robot.co.jp/special/mukashimegane/
・YouTube https://www.youtube.com/watch?v=HFrPHjVUieY
むかしめがね 山形編 〜乱れ川〜~
・東根市美術館 https://www.manabiaterrace.jp/event/art-gallery/mukashi-megane/
・企画概要 https://sakaiosamu.info/midaregawa/top/2022/05/
・YouTube https://www.youtube.com/channel/UC_qAJG27tHfcIHR-9YJLEZA
●ワークショップの材料について
仮面は、参加される方ご自身にとって身近な素材を使って制作していただきます。
参加にあたりお持ちいただくもの以外にも、ワークショップの開催場所でもある東京ミッドタウンにご協力いただき、ミッドタウン・ガーデンの落ち葉などの素材をこちらでもご用意いたします。
また、ユニリーバ ・ジャパン・カスタマーマーケティング(株)の資源循環取組「UMILE(ユーマイル)」で回収した使用済プラスチック空容器の素材をご提供頂きました。活動の詳細は以下URLからご覧ください。
https://www2.unilever.co.jp/umile/ecocp.html
●実際の仮面制作のイメージ
1日目は講義や、対話を経て、仮面のイメージを膨らませ、下書きを行います。
2日目以降は実際に仮面を制作していきます。
こちらは廃材や自然素材を塗料化するプロジェクトであるNULL(ナル)の塗料を使って、仮面を塗装している様子。この写真では土を塗料化し、塗っています。
ペットボトルや草木など身近にあるものを材料として、仮面に装飾を加えていきます。
さまざまな素材をボンドやグルーガンなどで接着。また仮面芯材に穴を開け、紐や小枝などを挿したりしながら装飾を膨らませてゆきます。
こちらの仮面は、梱包材や麻紐などを使用。
塗料は、仮面の下地となる形を作ってから塗ることも、塗ってから素材を足していくこともできます。
それぞれ完成したものがこちら。
デモンストレーションで制作した仮面は、10月15日〜11月4日まで多摩美術大学 TUBにて開催しているTama Design University 研究展 「デザイン : 5つのエリア」にて、実際にご覧いただけます。
ぜひワークショップの参考にしてみてください。
ワークショップ3日目には、実際に仮面を装着して写真撮影も行います。