リエゾンセンター・ライブラリー「デザイン新刊本」紹介【2025年1月-3月】
- 更新日:2025.01.08
- タグ:ライブラリー
リエゾンセンター・ライブラリーは、東京ミッドタウン・デザインハブ内にあるインターナショナル・デザイン・リエゾンセンターで、毎月10日ほど不定期で開室しています。
こちらでは、広義の「デザイン」に関する新刊書籍を約3ヶ月毎にピックアップし、各出版社さまのご協力のもとで、ご献本、またはお貸し出しいただいた本を展示する「デザイン新刊本紹介コーナー」を設けています。
展示用POPの右端にあるQRコードを読み取っていただければ、その場で本をご購入いただくことも可能です。
今回は、2024年10月から12月に出版された本の中から、15冊をご紹介します。
谷崎『陰翳礼讃』のデザイン デザイナー谷崎潤一郎の暗さへの称賛
竹原あき子 著(緑風出版)
谷崎潤一郎の『陰翳礼讃』は建築家のバイブルだった。また、工業デザインに正面から襲いかかるエッセイでもあった。何が美しいかではなく、何が邪魔か、見苦しいか、使いにくいかをデザイナーに問いかける。現在の日本の生活の西欧化、衣食住から言語まであらゆる面で和からの脱却を図った明治、大正、昭和のモダンとつきあった五人の文豪達の作品を通して、デザイナーに何が必要かを問いただす。
プロジェッティスタの控えめな創造力 イタリアンデザインの静かな革命
多木陽介 著(慶應義塾大学出版会)
ブルーノ・ムナーリ、アキッレ・カスティリオーニ、エンツォ・マーリ──デザイン黎明期の戦後イタリアで建築家やデザイナーとして生きた彼らは、自らを「プロジェッティスタ」と称した。人びとの暮らしに寄り添い、人間的なクリエイションに心血を注いだ探究者たちの理念と行動、そしてその継承可能性に迫る。
菊池 暁 編著(実生社)
事実は小説より奇なり。個人の歴史ってこんなに面白い! 京都大学の人気講義「民俗学」では、自分のおじいさん/おばあさんにインタビューをするという課題があります。
提出されたレポートがあまりにすばらしく、「採点するだけでは、あまりにももったいない」そんな思いで指導教官が5000以上のレポートから選んだ感動的な12本を1冊にしました。生活史の書き方も学べます。
SIMOSE編集委員会 編著(鹿島出版会)
下瀬美術館は、2024年、ユネスコで創設された建築賞である<ベルサイユ賞(世界ベルサイユ賞機構)>の「Museums」(美術館・博物館)のカテゴリーにおいて、最優秀賞であるベルサイユ賞を受賞しました!
建築家の坂茂氏とデザイナーの原研哉氏が手がけた下瀬美術館の建築や見どころ、クリエイションを余すことなく紹介します。
「もの」はどのようにつくられているのか?(改訂版) プロダクトデザインのプロセス事典
Chris Lefter 著 / 田中 浩也 監訳 / 水原 文 訳(オライリー・ジャパン)
本書は、プロダクトデザイナー、プロダクトデザインを学ぶ学生、そしてメイカーを対象に、さまざまな大量生産の方法を豊富な図解と写真で解説する書籍です。
改訂版では接合の章、最新のデジタルファブリケーションの手法の追加、解説図の追加や改良などが行われ、さらに長く愛用していただける書籍になりました。
最小文化複合施設 たまたま住んだ一軒のアパートからはじまる、東京・谷中の物語
宮崎晃吉、顧 彬彬 著 / 真鶴出版 編(HAGISO)
2013年より、カフェ兼ギャラリー兼設計事務所から始まり、宿泊施設、定食屋や焼菓子店などをはじめとする飲食店の運営、そして教室事業など、谷中を中心に多岐にわたる活動を行う〝最小文化複合施設〟HAGISO。
HAGISOのこれまでの10年を振り返りながら、どうやってHAGISOがローカルと向き合い、見立て、その魅力を掘り起こしてきたのかを紹介していきます。
馬場正尊 著(どく社)
リノベーション・ムーブメントを牽引した「東京R不動産」の立ち上げをはじめ、新領域への越境をつづけてきた“風景の建築家”馬場正尊による、アイデアを生む論考集。「先が見えない」を愉しみたいすべての人へこれからの働き方、生き方を導く1冊。
生活リスクマネジメントのデザイン〔第3版〕 リスクコントロールと保険の基本
亀井克之 著(法律文化社)
日常生活におけるリスクマネジメントの基本的な考え方や、リスクコントロール(予防)などの対応を、イラストや図表を使って簡潔明瞭に解説。頻繁に発生する自然災害など第2版以降の状況に対応して加筆修正した最新版。
田中 純 著(講談社)
2022年12月28日に91歳で亡くなった世界的建築家・磯崎新。「デミウルゴスの化身」たらんとした「アーティスト/アーキテクト/アーバンデザイナー」が求めた〈見えない建築〉とは何か?
東京大学名誉教授でもある著者による、群像連載の前人未到/正面突破の決定版「磯崎新論(シン・イソザキろん)」がついに単行本化!
是永美樹、平真知子 著(彰国社)
住宅の中の生活行為、食事、休息、団欒など、これら多くの場合、椅子や床等に座って行われる。造り付けのソファ、窓辺、縁側、時に床や階段に直に、さらに屋根や壁を背後に座る場合など居心地の良い場所がある。
また、眺め、明るさ、温度、家族との距離感など、「座りたくなる」きっかけがある。40の事例を「座る」という視点からよみとく。
空き家・空き地を活かす地域再生〈コミュニティ・アセット実践編〉
田島則行 編著(ユウブックス)
「コミュニティ・アセット」の11の事例を通じ、金融による事業スキームの構築方法や完成までのプロセスを、スキームダイアグラムや豊富なカラー写真とともに伝える。そのほか米英における先行組織のあり方や、コミュニティ・アセット構築までの定型のステップ、事業者らのインタビュアーを通じた成功のポイント、各課題についての論考などを掲載し充実した内容に。行政、金融機関、地主、大家、設計者らなどまちづくりに関わる方の必携の書。
市川紘司、連勇太朗 編著(TOTO出版)
建築の実践、そしてそれを思考するための言葉は、近年、いちじるしく新陳代謝している。そのように変容する建築と言葉の新しい連携の見取り図を描くこと――それが本書の目的である。( まえがき より )
本書は、現在の建築の文脈や思考を読み解くための、39の「言葉」を選出し、変容する建築と言葉の新しい連携の見取り図を描くことを試みた、実践的「ガイドブック」である。1980〜90年代生まれの建築や都市、美術にかかわる実践者や研究者33名が執筆。
NHK『ねこのめ美じゅつかん』制作班 著(宝島社)
NHK Eテレ『ねこのめ美じゅつかん』初の書籍!
本書は番組の内容をもとに、画家やアーティストの人物像、その作品の時代背景などをより詳しく解説するとともに、番組で取り上げた作品以外の作品も収録しています。
廣川玉枝 著(晶文社)
レディ・ガガへの衣装提供、ニューヨーク近代美術館(MoMA)での展示・作品所蔵、芸術祭での展示など、世界的に活躍する廣川玉枝初となる著書。代表作であり身体全体を覆う革新的な衣服「スキン シリーズ」に込めた〈身体の夢〉への想い、共同体を包む〈皮膚〉の概念等、ファッションにとどまらない活躍の根源にあるデザイン思想が今語られる!
d design travel 34 広島 HIROSHIMA
渡邉壽枝、松崎紀子 編(D&DEPARTMENT PROJECT)
各都道府県に根付いた「長く続くもの」・「その土地の個性=らしさ」を選定し、[観光・飲食・買物・喫茶・宿泊・人物]の 6つのカテゴリーに分けて「dマークレビュー」として掲載。
D&DEPARTMENTの感覚で確かめ、10年後も継続する生命力と、 土地からのメッセージをしっかり持っている場所を紹介していくデザイントラベルガイドシリーズの第34弾、広島編。
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2024年7-9月に出版された本は、こちらのページでご紹介しています!
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