Tokyo Midtown Design Hub
リエゾンセンター・ライブラリー「デザイン新刊本」紹介【2024年7月-9月】

リエゾンセンター・ライブラリー「デザイン新刊本」紹介【2024年7月-9月】



リエゾンセンター・ライブラリーは、東京ミッドタウン・デザインハブ内にあるインターナショナル・デザイン・リエゾンセンターで、毎月10日ほど不定期で開室しています。

 こちらでは、広義の「デザイン」に関する新刊書籍を約3ヶ月毎にピックアップし、各出版社さまのご協力のもとで、ご献本、またはお貸し出しいただいた本を展示する「デザイン新刊本紹介コーナー」を設けています。
展示用POPの右端にあるQRコードを読み取っていただければ、その場で本をご購入いただくことも可能です。

 今回は、2024年4月から6月に出版された本の中から、29冊をご紹介します。


デザインの仕事

寄藤文平 著(筑摩書房)

好きなことを鍛えていく。 何かをつくり出したいと思っているすべての人へ。 ヨリフジ流仕事の哲学。
=== 「好きなこと」を仕事にするとはどういうことだろう。それは、仕事という激しい作用と反作用のなかで、「好きなこと」を鍛えていくということだ。イラスト、デザイン、広告から装丁までと、様々な形で活躍する著者の仕事の哲学。新しいことをしたい、何かを作りだしたいと思っているすべての人にとっての考えるきっかけに。名インタビュアー木村俊介による聞き書き。 解説:吉川浩満

アートディレクターの流儀 考え方・つくり方のデザインストーリー

MdN書籍編集部 編(エムディエヌコーポレーション)

国内の第一線で活躍する先端のアートディレクター20名が実際に手掛けた仕事において、「どのように成果物を作り上げていったか」のストーリーを、豊富な図・写真とテキストで解説します。「完成の、その次の展開」や、自身の前進・向上のために普段どのようなインプットを行っているのか、も紹介しています。さまざまな分野のデザインナラティブを貴重な資料とともに紐解いていく、デザイナー、アートディレクター、すべてのクリエイター必携のデザイン実例集です。

みんなの都市 初心者のための都市計画マニュアル

オサム・オカムラ 著 / ダヴィッド・ベーム+イジー・フランタ イラスト /坂牛 卓+邉見浩久 訳(鹿島出版会)

14のテーマで現代の都市問題にアプローチ、「絵本」で読む都市計画マニュアル。 「世界では毎日11,000の新しい建物が完成している(でもまだ足りない)」「(電気自動車といえども)車は都市を果てしなくスプロールさせる」……刺激的な言葉と、ユニークなグラフィックで、心をざわつかせながら都市問題を知り、都市づくりの想像力を培う、チェコで刊行され世界5か国で翻訳された話題の書。 「ボローニャ国際児童図書賞」国際審査員特別賞受賞。

Under 35 Architects exhibition 2024 OPERATION BOOK 35歳以下の若手建築家による建築の展覧会(2024)図録

特定非営利活動法人 アートアンドアーキテクトフェスタ 編

大阪駅前・うめきたシップホールにて開催される「Under 35 Architects exhibition 2024 35歳以下の若手建築家による建築の展覧会2024」のオペレーションブック。審査員は建築家である永山祐子氏。

一橋ビジネスレビュー 2024年夏号 72巻 1号[特集]サステナブルデザイン:新しい発展と成長を支えるデザインの力

一橋大学イノベーション研究センター 編(東洋経済新報社)

大量生産・大量消費から、限られた資源を有効活用し、持続可能な未来へ。新素材やAIなどのテクノロジーの進化も含めて議論します。

広葉樹の国フランス 「適地適木」から自然林業へ

門脇 仁 著(築地書館)

国土の1/3を森林に覆われたフランス。その木々のうち7割は広葉樹である。 修道院による大開墾や度重なる戦火によって荒廃し、一時は10%台まで低下した森林率をいかにして取り戻し、本来の自然を模倣する森づくりを成し遂げたのか。 ヨーロッパの歴史と森林政策、伝統から未来へとつなぐフランス林業のあり方、拡大造林の影響が続く日本との比較から、全体最適の森に向けた広葉樹林業を紹介する。 日本初のフランス「森林の書」。

ダークパターン 人を欺くデザインの手口と対策

ハリー・ブリヌル 著 / 髙瀨みどり訳 長谷川敦士 監修(ビー・エヌ・エヌ)

「いつまで経っても終わらない退会⼿続き」「すでにチェックされているチェックボックス」……誰しもが経験したことがある苛⽴ちは、わざとデザインされていた。 「ダークパターン(ディセプティブパターン)」の名付け親であるハリー・ブリヌル氏が、欧米のさまざまな事例を紐解きながらその全貌と、国を挙げての規制強化、今後の展望を解説するデジタル時代のクリーンなユーザー体験への手引きとなる一冊です。

〈生活-文脈〉理解のすすめ 他者と生きる日常生活に向けて

宮内 洋 、松宮 朝、新藤 慶、打越正行 著(北大路書房)

生身の身体を伴った,生活する人間を,同じく,生活する人間が理解するとはどういうことか?
地域社会を這いずり回る4人の研究者が,乳幼児期の食(共食の体験),青年期の労働(沖縄のヤンキー),成人期の政治行動(市町村合併),老年期の社会関係(孤独・孤立)をとおして考える。フィールドワークの「原点」へ。

東京モダン建築さんぽ 増補改訂版

倉方俊輔 著(エクスナレッジ)

元祖タワマン、昭和最先端ワンルーム、宇宙船のような丸窓、職人技が光るタイル、昭和の匂いを色濃く残す、ビルやマンション。 高度成長期に生まれた、カッコイイ愛すべきビルやマンションの建て壊しが激しく進む…! 昭和の高度成長期という特別なその時代ならではの、匂い、空気をたっぷりと感じられる、建築さんぽ本。改訂版では、モダニズムの巨匠・前川國男が設計した、紀伊国屋書店新宿本店の改修の裏話を収録しています。

公民館を再発明する 小さな社会をたくさんつくる・3

牧野篤 著(東京大学出版)

全国のコミュニティに、コンビニはなくとも、学校はなくとも、公民館・公民館的なるものはある。地域の住民が、移住者が、「だれか」が、「ほしい未来を自分でつくる」場として、まちそのものを公民館のようにして再発明する実践のヒントを詳細に、しかも親しみやすい語り口で問いかける。歴史をふりかえり、海外にも飛びながら考える公民館の未来。

生成AIの論点 学問・ビジネスからカルチャーまで

喜連川優 編著(青弓社)

学問からビジネス、カルチャーと多様な領域で革新を起こしつつある生成AIについて、11人のトップランナーが多数の図版を用いてかみくだいてレクチャーする。 原理論から各界での活用例、著作権などの法的課題といった主要な論点を凝縮した一冊。

「行きたくなる」オフィス 集う場のデザイン

花田 愛 著(彰国社)

リモートワークが広がり、場所を固定しない働き方が広がる昨今、「行きたくなる」オフィスとはどのような場所なのか。新たな価値を創造するために人が集い、課題に取り組むためには、どのような環境が求められているのか。グループワーク、コミュニケーションを活性化させる環境デザインの要件をユニークなイラスト、図版とともに解説。

民藝の世紀

藤田治彦 著(淡交社)

民藝運動は大正時代の日本で誕生しましたが、その誕生には、はじめ西洋の美術に触発され、やがてアジアの美術・工芸の美を発見し生まれた背景があります。そして現在「民藝」は世界各国の芸術にも影響を与えています。
本書では「民藝」誕生を中心とした前後約2世紀の軌跡を追い、アーツアンドクラフツやバウハウスなど「民藝」と近似する海外の芸術活動との比較、建築等、工芸以外の諸分野も視野に入れながら「民藝」の持つ特質や未来の美術・工芸・建築に与える可能性、影響について考察します。

ワーク・イズ・ライフ 宇宙一チャラい仕事論

近藤康太郎 著(CCCメディアハウス)

〈仕事〉〈勉強〉〈遊び〉 ――幸せの大三角をめぐる旅。 自分で信じられる、自分になる。作家で猟師、大組織をご機嫌にサバイブしてきた著者による、仕事をおもしろくする技術。

地域開発の毒と薬 瀬戸内デザイン─3 2023 倉敷篇

瀬戸内デザイン会議 編(日経BP)

瀬戸内デザイン会議は多士済々、日本屈指の観光資源を有する瀬戸内に縁を持つ経営者、デザイナー、建築家、編集者、アーティスト、投資家、料亭女将、住職などが集結。日本だけでなく世界を視野に入れ、観光という産業の未来を考える。それぞれの見識を持ち寄り、頭脳をフル回転させて議論するだけでなく、実際に行動するプロジェクト。
第1弾では歴史ある旅館を立て直し、第2弾では船による観光の可能性を模索。そして今回の第3弾では、「倉敷」を舞台に、観光開発の難しさ、光と影について考察する。

あるアルバム

大伴亮介 著(玄光社)

本書「あるアルバム」では、色鮮やかで無機質に描かれた「ワンシーン画」が、「私」という主人公による物語と合わせて収録されています。「自分もこういうことあるなあ」と共感しながら読むもよし。「私」という主人公のストーリーとして楽しむのもよし。 一冊で色々な読み方ができる「あるある」な「アルバム」です。

ミニシアター再訪〈リヴィジテッド〉 都市と映画の物語 1980-2023

大森さわこ 著(アルテスパブリッシング)

1980年代初頭、「ミニシアター」が日本の映画界に大きく花開いた。 バブル崩壊、シネコン襲来、リーマンショック、コロナ禍と、逆風に翻弄されながらも、 新宿・六本木・渋谷・銀座・神保町・恵比寿などの街とともに生きつづけてきたミニシアター。 同時代を並走してきた映画評論家が、劇場や配給会社など当時の関係者たちの証言を集め、彼らの情熱と映画への愛、数々の名画の記憶とともに、都市と映画の「物語」をたどる著者渾身の書!

不完全な社会をめぐる映画対話 映画について語り始めるために

河野真太郎、西口想 著(堀之内出版)

「好きだった監督がハラスメントで告発されたとき、作品にどう向き合えばよいのか?」「一昔前の作品を見るとジェンダー観に違和感を覚えて楽しめない」等、近年多くの人が直面した問題に寄り添いながら、映画と社会の関係を深く見通す。誰もが感想をSNSで発信し、映画を見ることがコミュニケーションに組み込まれつつある現代で、映画と社会はどのような関係にあるのだろうか? 映画を「観る」だけでなく、「語る」ことの比重が増す社会における、新たな地平を描く。

2035年の人間の条件

暦本純一、落合陽一 著(マガジンハウス)

すべてが激変する時代に、どう備え、どう動くか――?  暦本純一×落合陽一「天才師弟」が描くテクノロジー/人間/社会の未来。

AIの進化は私たちに何をもたらし、社会をどう変革していくのか。そして、その進化がつくり出す未来に向けて、どう備え、どう動けばいいのか。本書では、その答えにつながる知識とヒントが提示されています。

<新着本のご紹介>

失われた創造力へ ブルーノ・ムナーリ、アキッレ・カスティリオーニ、エンツォ・マーリの言葉

多木陽介 編訳著(どく社)

つくる・育む、すべての人へ。
アキッレ・カスティリオーニの思想を日本に紹介した
ローマ在住の批評家・多木陽介が、デザイン界の巨匠の言葉に、
これからの創造力を導く思想を探る。
完全新訳。

どうぶつに聞いてみた アニマル SDGs

増田文和、イアン筒井 著(ヌールエ)

人間中心の発想はもう限界。 ほとんどの人間は「人類が技術革新と経済成長の結果、自らを滅ぼしている現実」を嘆くばかりで改善の糸口は見えない状況……。”もう、人間(おとな)だけにまかせちゃいられない!” 動物たちが、子どもからすべての人間たちへ語りかける。

はてしなき現代住居 1989年以後

布野修司 編著(フィルムアート社)

「失われた30年」の日本でさまざまに取り組まれてきた住まいをめぐる試行──この間の住宅を、建築家の作品という表現の問題、家族のかたちや生産技術、災害など社会や環境との関係の両面から捉える決定版。 混迷の時代の住宅像から、これからの住まいのあり方を考える。

マウントフジアーキテクツスタジオ作品集 MOUNT FUJI ARCHITECTS STUDIO WORKS -2024

原田真宏、原田麻魚 著(グラフィック社)

原田真宏と原田麻魚が率いる 「MOUNT FUJI ARCHITECTS STUDIO(マウントフジアーキテクツスタジオ)」、初の作品集。 「風景でつくり、風景をつくる。」という言葉が示すように、形も、素材も、すべてその地域から見出すことで生まれた代表作「道の駅ましこ」(2016)をはじめ、 「Seto」(2013)や「半島の家」(2018)、「Entô」(2021)など 20年の活動の中から全10作品を厳選収録。

Melting Function 溶ける機能――飯島直樹のデザイン手法

笹山央、飯島直樹 著(かたちブックス)

インテリアデザイン界の重鎮、飯島直樹の14年ぶり2冊目の作品集。2010年から2023年にかけて手がけたSTONES、工学院大学、オフィスビルPMOなどの近作を豊富な画像で紹介。1980年代ポストモダンな状況下で仕事を始めた飯島のデザイン思想を集約した表現で、ロングインタビューと評論を通してその核心に迫る編集を実現しました。

ふたしかさを生きる道具

ツバメアーキテクツ 著(TOTO出版)

私たちが建築に重ねるのは、不確かさの中で、それでも実感のもてる物事を手繰り寄せ、自分たちの生きる環境を自分たちで扱えるものにするための身の丈に合った道具としての姿である。──(本書より) ツバメアーキテクツが実践を通して得た気づきを綴る6章の論考と、分野の異なる3名の専門家との対談を収録した一冊。

建築スタディ 発想の方法 デザインを決めた50人の模型・ドローイング

坂牛卓 編著 / 青木淳、中山英之 他著(学芸出版社)

建築家は何から考え始め、いつデザインを決めるのか?多くの設計者が試行錯誤するスタディの手法を、建築家50人の頭の中に探る。気づきのきっかけは方法・関係・構造・空間・表皮・ディテール・社会・環境など様々。思案中の模型やドローイング、そして「できた!」と思った瞬間のものとで見比べると思考の軌跡が見えてくる。

架装車両入門

綾部政徳 著(グランプリ出版)

トラックをはじめ多くの商業車は、シャシと架装物の組み合わせで完成する。そのような架装車両は使用目的に応じて、自動車会社と架装物会社の協力により、様々な種類が製作され活躍している。本書では、著者が実際に経験した内容を踏まえて、架装ポイントや法令を含め実践的にわかりやすく紹介。架装車両に携わろうとする方はもちろん、広く興味を持つ方への格好の入門書。

ホンダF1プロジェクトチーム 第2期3.5リッターエンジンの時代を中心として

桂木洋二 著(三樹書房)

本書は、F1のレギュレーションが自然吸気3.5リッターに一本化された時代における、ホンダF1プロジェクトチームによる技術的な挑戦を中心として描かれたドキュメントであり、関係者の証言や残された資料を基にしてまとめられた技術開発史。巻頭には当時の貴重な写真を収録したカラー口絵、巻末には戦績(レースリザルト)などを収録。

シナプスの笑い

ラグーナ出版編集部 編(ラグーナ出版)

「病の体験を言葉と力に変えて伝えていこう」という志のもとに生まれた雑誌『シナプスの笑い』53号。

特集は、イタリアからゲストを招いて行われたシンポジウム「再発見される言葉たち 日伊大会第1回」。3日間の様子をダイジェストでご紹介します。

---------------------

2024年1-3月に出版された本は、こちらのページでご紹介しています!

ご献本いただいた書籍は、展示期間終了後も引き続きリエゾンセンター・ライブラリーにて開架しております。

リエゾンセンター・ライブラリーの詳細はwebサイト、またはFacebookX(Twitter)instagramでご確認ください。

蔵書はリブライズをご覧ください。